【初心者必見】高音質で聴くべき名盤10選

とりあえず音楽が聴ければいいと言う人やサブスクで十分と言う方はこの記事をご覧になっていないと思います。通常のCD音質では納得できない人のためにジャンルを超えた10選をご紹介したいと思います。

私はこれまで同じアルバムでも最大5音源を購入したりして、高音質CD、ハイレゾも含めて300万円以上使ってきました。試行錯誤の中から発見したものなので、ご覧になっている方にも役立てるものだと思っています。

Purple Rain Deluxe/Prince

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Purple Rain Deluxe自身が主演した同名映画のサウンドトラックでもあり、全米アルバム・チャート24週連続1位を記録した、プリンスの人気と地位を不動のものとした代表作。

プリンスは『Purple Rain』から始まり『Around the World in a Day』で終わってしまってました。通常CD、SHM-CDと購入しましたが『Purple Rain』の低音域のスカスカ感がどうしても納得がいかなかった。

そこでハイレゾで聴いてみてもダメなら諦めようと考え、何種類かあるハイレゾの中でサンプリングレートの最も高いFLAC192.0kHz/24bitを購入しました。容量はかなり大きくなりますが、結果は低音域が厚くなり迫力が出たことと高音域がしっかり出ることが特徴です。音の密度が高くなったという表現が適切かもしれません。

当時はe-onkyoから購入しましたが、現在はQobuzに買収されFLAC『192.0kHz/24bit』のサンプリングレートの『Purple Rain』は販売しておりません。そこで国内最大のソニーの『mora』で確認したところありました。やっぱりソニーですね。

『Purple Rain』はこれ一択です。音質が生々しくなりました。

このアルバムではもちろん『Purple Rain』が一番好きで、特にソロギターが素晴らしいと思います。ギターをやる人なら比較的簡単に弾けるソロフレーズです。ライブ盤でのソロが圧巻です。YouTubeで見ることができます。

私は1994年いわゆる海賊版なのだと思いますが、banana recordsからリリースされていたNothing Compares 2 U (Vol.4)を購入し圧巻のソロを堪能していました。『Purple Rain』から『Take Me With U』へと行くあたりがゾクゾクしたものです。

そして『Do Me, Baby』から『Nothing Compares 2 U』へと続きます。こんなバージョンもあったんだというプレイでした。音質に問題がありますが正式リリースして欲しいアルバムです。このライブ盤はLive Europe ’90 / USA ’93.を編集したアルバムです。絶対にプリンスはライブは録音して保存しているはずなので。

Let’s Dance (2018 Remaster)/David Bowie

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Let's Dance (2018 Remaster)ナイル・ロジャースをプロデューサーに起用、全米4位、全英1位というキャリア最大のメガ・ヒットを記録した。

初めて聴いたのがレコードで、CDより音質が良かった記憶があります。往年のボウイファンからは相当嫌われたアルバムになります。グラム・ロックで売れていたので、ダンス・ミュージックに転向したのかというよりコマーシャル主義に走ったのではと思われたのが一因のようです。

このアルバムがヒットしたおかげで、私も1972年リリースの『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars』を聴くようになったので悪いことばかりではないです。『Let’s Dance』が1983年リリースなので10年以上前の作品ですが、この作品を愛している人にとって『Let’s Dance』はふざけるなと言う気持ちは理解しました。結構じっくり聴きたくなる曲が多いからです。派手さのない曲作りが突然ダンス・ミュージックをリリースしたことに驚いたことでしょう。

ZARDの坂井泉水さんが突然にピンク色の髪形にしたようなものです。

ボウイのミック・ジャガー並に癖のある歌い方をどう受け止めるかはありますが、確かに名盤と言われるだけの曲がズラリと並んでいます。

前置きが長くなりましたが、『Let’s Dance』はノリが大事なので低音域の押し出しが重要です。こちらもプリンスと同様にハイレゾFLAC『192.0kHz/24bit』一択です。SHM-CDでも低音域が弱すぎです。音の密度も上がっています。決して音圧が上がっているだけの音とは違います。

「レッツ・ダンス」「モダン・ラヴ」「チャイナ・ガール」がヒットしましたが『ウィズアウト・ユー』の独特なリズム感と落ちていくようなコード進行も素晴らしい。このリズム感は黒人の『ナイル・ロジャース』の影響かもしれません。ギターリストでもあるので、プロデューサーだけでなくギターでも参加しています。

そして意外にも当時無名の『Stevie Ray Vaughan』がリード・ギターで参加し、アルバムのヒットとともに彼のプレイも評価されるに至ったアルバムでもあります。

The Beatles Stereo Box USB

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リンゴの形はしていますが、上の茎の部分がUSBメモリーになります。2009年アビーロード・スタジオのエンジニアがリマスターしCD化されましたが、同時にハイレゾFLAC(24bit/44.1kHz)が限定発売されました。私も購入しましたが音源は一緒ですがCDよりも音質が良く驚きました。

現在ではヤフオクかe-BAYあたりでしか入手できないと思いますが入手する価値があります。最近ではリミックスしたハイレゾ盤がビートルズのアルバムでリリースされていますが、こちらの音質が自然でありジョンも認めたバージョンです。

当時はUSBだけの味気がないと感じていましたが、流石はEMIです。時代が早すぎた。ハイレゾはもう少し後になってから。

音に違いがあるとすれば、ポールのベースがタイトで太く感じるところが一番大きいです。『愛こそはすべて』『グッド・ナイト』等オーケストラが入っている曲はより壮大に聴くことができます。

なぜか『ラバー・ソウル』のカバー・アートだけが取得できないので手動で登録したりしました。当時は偽物が出回っていると言われていましたが、逆に同じ現象の方が多数いらっしゃったので本物だと確信しました。

Hotel California(SACD)/Eagles

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Eagles『Hotel California』比較レビュー1970年代を代表する名盤であり、イーグルス最大のヒットアルバムでもあります。名盤でありながらも欠点もありました。音質が……

ドン・ヘンリーのドラムの下手さが影響してかバスドラの音がどのアルバムもパッとしない。おまけに『Hotel California』はオーバーダビングしすぎてサウンド的にエッジが効いていない。

曲とか構成はいいのに音質的に劣化したものを聴かされているので残念に思っていました。ハイレゾも聴きましたがイマイチと言ったところ。

様々な形式の音源がありますが、明らかに音質がいいのは次の2枚だけです。

  1. ワーナーミュージック・ジャパン盤(EAN ‏ : ‎ 4943674108961)
  2. Dcc Compact Classics盤

ワーナーミュージック・ジャパン盤は、中低音域をブーストし高音域の細かな音もしっかり拾っています。現在でも新品で買えるCDです。

Dcc Compact Classics盤はバスドラの音も締まっていて、全体的にコンプレッサーを掛けた濃密なサウンドでこのリマスターでしか聴けません。中古でも状態の良いものが5千円台から購入できます。

このアルバムは1曲1曲が素晴らしいだけでなく、曲のつながりにストーリーがあるところが魅力です。例えば『Hotel California』から『New Kid in Town』そして『Try and Love Again』から『The Last Resort』へと一生忘れられない感動があります。

Bridge Over Troubled Water/Simon & Garfunkel

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Simon & Garfunkel『Bridge Over Troubled Water』比較レビュー元々はBlu-spec CD2で持っていただけでしたが、新たにSBM CDとmobil fidelity盤を購入しました……

このアルバムはmobil fidelity盤一択しかありません。一世を風靡したリマスターレーベルですが、ここ最近のSACDでは圧巻のリマスターがありませんでした。しかし『明日に架ける橋』だけは違っていました。イントロのピアノの重心が低く他のアルバムでは安っぽく聴こえていたのがとても重厚に聴けるようになりました。

ボーカルも静寂の中に透明感のある歌声となって響き渡るリマスターになっています。これを聴いたら他は聴けません。他の曲もいいのでおススメです。流石はビートルズのポール・マッカートニーが惚れこんだだけのことはあるアーティストです。

Ballads/John Coltrane Quartet

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Ballads/John Coltrane Quartetジョン・コルトレーンがインパルス!レコードから1963年に発表したアルバム。

このアルバムに関しては、エソテリックから始まってmobil fidelity、DSDと3つの音源を持っています。いずれも音のリマスターに個性があるので気分で使い分けています。もっともDSDファイルの方はリマスターしているかは不明です。また通常のCDだとつまらない音質なのでお勧めできません。

エソテリック盤の入手は現在ではかなり困難と言わざるを得ません。ヤフオクやe-bayでも見かけないからです。音質的にはサックスが管楽器だと実感できるくらい高音域がしっかり出ているドンシャリ型の音質です。ピアノの音が軽いのが気になりますが綺麗には出ています。

mobil fidelity盤は現在でも入手可能です。e-bayで見かけます。サックスもピアノも前に出ていて迫ってくる感じがいいです。ピアノの主張が強い感じです。

DSD盤は、『Say It』のピアノの演奏が1分過ぎたあたりから少し遠くで鳴り響きながらも時折前に出てくるような感じが他のリマスターにない響きです。サックスの音は普通ですが、ピアノが重くもなく軽くもないそして遠くから響かせたり前に出てきたりします。主張はしませんがとても印象に残る音質です。

但し、DSDネイティブ再生が原則です。DSDファイルはネイティブ再生できるDACがないとPCMに変換してしまうので、逆に物静かな音質という印象になりかねません。そしてこのDSDファイルは、突然販売中止になることもあるので早目の購入をおススメします。

アルバムとしては、タイトル通り全曲甘いバラードでよく初心者に推奨されるアルバムです。コルトレーンが自身のサウンドを確立したころです。初期の荒々しいだけの不自然な演奏ではなく完熟された演奏です。

オペラ間奏曲集

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Opern-Intermezzi広く親しまれているオペラの間奏曲を一枚にまとめたアルバムです。ドイツ・グラモフォンのオリジナル・アナログ・マスターから独エミール・ベルリナー・スタジオにて2017-2018年制作した最新マスターを使用。

私は2015年に購入したプラチナSHM-CDとこのDSDファイルの2種類のアルバムを持っています。どちらも綺麗な音質で不満はありません。しかしこのDSDファイルは、ドイツ・グラモフォンのオリジナル・アナログ・マスターから独エミール・ベルリナー・スタジオにて2017-2018年制作した最新マスターを使用しているせいか、音に荘厳さがあります。

シチリア島が見える演奏と言ったらいいかDSDは空気感が違うというコメントを見ますがその通りの音質です。おそらくDSDネイティブ再生の強みだと思いますが、ピアニッシモからフォルテッシモに急に変わる部分でエネルギー感を落とさずに滑らかに繋ぐところがこのアルバムの特徴を生かしていると考えられます。

『Mascagni: Cavalleria rusticana』の1:26あたりからの音のタッチは他の音源とは確実に違います。オーケストラが盛大に始まっていく部分ですが、プラチナSHM-CDよりDSDの方が音に厚みがあります。

『Puccini: Suor Angelica』の切ない感じや『Schmidt: Notre Dame』の雄大さを甘く奏でています。ベルリン・フィル・ハーモニーの高い演奏力もさることながら選曲も素晴らしい。

クラシックやジャズでDSDネイティブ再生の効果がはっきり出るケースが多いので、悩むアルバムがあったら是非購入してみてください。感動と言うフィードバックがあると思います。

そしていつまで販売しているか分からないので早目のご購入をおススメします。

Led Zeppelin

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Led Zeppelin IV (Remaster)ロック史に輝く不朽の名作「天国への階段」を収録した4作目。ハードな側面と美麗な側面が絶妙なバランスを見せたアルバム。

レコードの『Led ZeppelinⅣ』から始まって、ジミーペイジリマスターの『The Complete Studio Recordings』、SHM-CDのBOXセット『Definitive Collection of Mini-LP Replica CDs』まで購入してSHM-CD盤が最高だと思っていました。

特にライブ盤の『The Song Remains the Same』の『天国への階段』の12弦ギターの音色が、一音一音張りがあって非常に伸びのある音質でした。それ以外のアルバムもハイファイサウンドで良かったです。

2020年当時はe-onkyoでしたが、Led Zeppelinのハイレゾアルバムが全てかなりの割引販売をしていたので全部購入しました。元々ツェッペリンはオーバーダビングしすぎなのでどのアルバムも音が籠っております。元が良くない中でこのハイレゾはかなりいい音質に変化しました。

クリアかつ音に厚みが出たもしくは音圧が上がったのでとても聴きやすくなりました。もし何か欠点を上げるとすれば、『The Song Remains the Same』のアルバムで、観客の騒音が少し強調され臨場感はありますがハイレゾ効果についてはそれほど無い(エッジ感がないこと)と感じることです。

SHM-CDでも十分高音質でエッジの掛かったサウンドです。むしろこのアルバムに限ってはSHM-CDの音質の方が全ての楽器、ボーカルともにハイレゾを上回っていると感じます。

Led Zeppelinは好きだけど音質が良くないので、長時間は聴けないというストレスを抱えていた人にとって何とか許せる音質にはなりました。

余談ですが『Since I’ve Been Loving You』は4枚のアルバム『Led ZeppelinⅢ』『The Song Remains the Same』『How the West Was Won』『The Complete BBC Sessions』で聴けますがどのアルバムのバージョンが好きでしょうか。

私は『The Song Remains the Same』になります。ギターフレーズの秀逸さと緊張感が、他のメンバーにも共有されていてアンバランスなリズム感によるフレーズがないところです。

The Joshua Tree/U2

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U2名盤3選U2と言えばビートルズ以外でビルの屋上でライブをやった唯一のバンドとして記憶しておりました。そのライブは『The Jos……

このアルバムはオープニングの『Where The Streets Have No Name』をいかに神秘的かつ壮大に鳴らせるかにかかっていると思っています。

私はCDで通常盤、2007年20周年リマスター盤、mobil fidelity盤の3種類持っていますが、mobil fidelity盤以外は低音が弱すぎて安っぽい音になっています。ちなみに2025年現在でハイレゾによる配給は行われておりません。

ベースの重厚感、シンバルやギターの高音域の伸びの良さは完全にmobil fidelity盤に優位性があります。e-bayで2万円以上払って入手しましたが、このリマスターでしか聴けないサウンドです。

『With Or Without You』や『Bullet The Blue Sky』のベース音を比較しても誰でもはっきりと違いが分かる音質です。

音離れも良くモタツキ感がないので余韻に浸れる仕上がりです。U2最大のヒットアルバムなので是非聴いて欲しいアルバムです。ビートルズ以外でルーフトップセッションを断行したのはU2くらいでしょう。

ビートルズは6曲演奏しましたがU2は『Where The Streets Have No Name』1曲で警察に止められてしまいますが。

The Dark Side Of The Moon/Pink Floyd

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ジャンル的にプログレなので口ずさめるメロディーラインがないので、Pink Floydの世界観に浸れるかどうかが重要だと思っています。

2009年のリマスター盤を聴いたときにはあまりいいとは思わなかったので、思い切ってmobil fidelity盤を購入して満足したものです。特徴的なのは高音域がきつくなることなく空間を漂う感じがこのリマスターにはあることです。

『Breathe』や『The Great Gig in the Sky』『Us and Them』で顕著な効果があります。しかし『The Great Gig in the Sky』で女性がただ叫んでいるだけというのが未だに理解できません。

もう少しドラムやベースをフューチャーしてもいいと思いますが、アーティストの意向なのでしょう。高音域の音作りに特徴を感じるバンドです。

不気味さよりは安らぎを感じてしまうところがこのアルバムの魅力でしょう。同アルバムのライブ盤が出ましたが、ハイファイサウンドの一言。味わい深さはありませんが、変な癖のある演奏はしていないので、イマイチこのアルバムの音質に違和感がある場合はそちらをおススメします。

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