ギターリストにも役立つ|Blues Rock名盤10選

ある程度ギターが弾けるようになると自分にあったフレーズが弾きたいと考えるようになります。私も40代まではギターに凝っていましたので良く分かります。またギターが弾きたくなったらいいギターを買って始めたいと思っています。

私は2015年から1年間、ブルース・ロックに夢中になり、かなりマニアックなアルバムを100枚くらい買いました。その中でギターのフレーズの勉強だったり鑑賞にも役立ったアルバムを10選ご紹介します。有名すぎるアルバムは敢えて除外しております。

恐らくほとんどのアルバムがサブスクの対象外のアルバムなので貴重と言えるでしょう。音源として今後入手困難なものばかりです。

In From the Cold by Ashkan

手当たり次第聴き漁っていた時の第一弾で購入したアルバムです。現在では中古でやっと買える程度です。1969年リリースのASHKANというバンドでこのアルバム1枚だけで解散していたと思います。フリートウッド・マックやブラック・キャット・ボーンズとの系譜があるようですが、私にとってはどうでもいいです。

このアルバムは恐らく売れていないと思いますが、出来栄えは中々いいです。ギターで弾いても聴いてもいいアルバムです。普通のCDでも音質はいいと思います。ヘビーなブルース・ロックでリフの習得に役立つ曲が多いです。

アコースティックな曲もありますが、ベースの動きが退屈させない曲作りに貢献しています。ボーカルもロバート・プラントのキーを1つ下げた感じですが、ハード・ロック向きでグッド。

ギターはレスポールかテレキャスでしょう。流石はDECCAからリリースしただけのことはあります。音質がやっぱりいいです。当時のDECCAの録音機材は一流でしたから。

Barbed Wire Sandwich by Black Cat Bones

Free、FoghatやAshkanへの系譜があるバンドですがどのバンドも短命かパッとしない結果で終わっています。知らない人がほとんどのバンドだと思います。私も2015年という時期に夢中になっていなかったら知ることもなかったでしょう。

今後新しくCDかそれ以外の媒体で発売されるか疑問です。時代の変遷で売れないものは埋もれていくでしょう。私はこのアルバムについて3枚持っています。US盤、UK盤、紙ジャケット盤です。なぜか忘れた頃に再発されるアルバムです。すぐに売り切れるようなので、特定の層に根強い人気があるのでしょう。

さてこの3枚のアルバムには個性があってどれもいいと思っています。

音質的に音圧、解像度からは紙ジャケット、US盤、UK盤の順になります。UK盤はでは聴く価値はないかというとそうでもないんです。音圧は低いですが、ギターの艶とベース、ドラムの少し離れたところから鳴っている感じがたまらないです。

楽曲的にはheavyなブルース・ロックです。ギターが上手くなりたい人には参考になるフレーズが多いです。ただアルバムとして聴くならASHKANの方が私は好きです。

CANNED HEAT / BOOGIE WITH CANNED HEAT

2枚のアルバムを1枚にしたお得アルバムです。全曲21曲ありますが全曲聴くと疲れてしまいます。音質的には普通ですが、内容的には古いブルースと言った感じ。ハーモニカも多用されているアルバムです。ジョン・レノンやジャック・ブルースもハーモニカが好きでしたが恐らく時代背景があるのでしょう。私は出来ればハーモニカがない方が好きです。

ギターの出番が多いわけではないですが、ブルースフレーズでゆったりとしたものです。むしろベースとドラム、ピアノが上手くブルースを聴くという意味ではいいアルバムです。

Stand Back Here Comes by Charley Musselwhite’s Southside Band

バンド名が長すぎる上に絶滅危惧種的アルバムですが、正統派ブルースと言っていいアルバムです。ギターはブルース・フレーズ全開です。ブルースとジャズが融合した楽曲ばかりで渋いです。

ハーモニカも沢山聴けますがギターのフレーズがいいので許容しています。4曲目の『Christo Redemptor』はオルガンのイントロから始まっていつボーカルが入るのかと待っていたら終わってしまうというインストゥルメンタルの曲もいいです。

40ブル-・フィンガーズ by Chiken Shack

ソニーで発売してた紙ジャケット盤が一番音質がいいと思います。ホーンがあったりと古いブルースですが、ギターフレーズは勉強になるものばかりです。

ピアノがギターとのユニゾンプレイしたりと面白いアルバムです。泥臭いブルース・アルバムですがギターメインのアルバム故にフレーズの勉強用のアルバムとしては最適です。

MOLOCH by MOLOCH

このバンド唯一のアルバムで、内容的にはオールマンブラザーズバンドとザ・バンドを足して割ったようなサウンドです。4曲目の『Same Old Blues』のような痺れるバラードもあるので外せないアルバムです。この曲だけはなぜかとても洗練された曲になっています。

Reflection by Steamhammer

英国流ヘビーなブルース・ロックです。レッド・ツェッペリンの凄さを改めて実感しながらこの記事を書いています。ただこのアルバムは是非聴いて欲しいアルバムです。ギターの勉強用というよりはアルバムとして聴きごたえがあります。

ボーカルは男性で渋く、ギターはリバーブを掛けていて歪系が少ないですが、古臭さは感じないです。ブルースとブギーが融合したサウンドです。

Undead by Ten Years After

アルバムタイトルは『Undead』と『イン・コンサート』とあるようですが、初のライブ・アルバムなら間違いないです。購入動機としてはクリームでも演奏された『スプーンフル』があったのが大きいです。

クリームのクラプトンのギターよりも激しく聴きごたえがあります。全曲5分超えの長い曲が多いですがそれだけギターの名演が聴けます。このバンドを知ったのは、ジミヘンも出演していたウッド・ストック・フェスティバルに参加していて『アイム・ゴーイング・ホーム』を演奏していたことです。ただそのライブ演奏よりもこちらのライブ演奏の方がいいです。ロカビリーのような曲調とギターソロがそれに準じています。

Live Adventures of Mike Bloomfield & Al Kooper

Mike Bloomfieldというギターリストのレスポールの音のコントロールに魅かれて買ったアルバムです。ライブ盤ですが音質はもちろんいいです。

ブルース・ギターのフレーズというよりはレスポールを弾きこなしています。ジミー・ペイジだけではないです。このアルバムも忘れた頃に再発されますがいずれ埋もれてしまうアルバムでしょう。買えるうちに買うのが正解。レッド・ツェッペリンのようには売れませんでしたが、レスポールをクリーン・トーンであれオーバー・ドライブであれ何度も聴き返したくなるような音色で弾いています。

このアルバムはライブですが盛り上がるようなライブではないです。聴きこむ感じの曲が多いのが魅力で2枚組です。Mike Bloomfieldは他にもアルバムを出しているのでどのアルバムでも外れがないのでおススメです。

どの曲もギターが歌っています。

New Generation of Blues by Alexis Korner

ローリング・ストーンズのルーツということで過去に5枚程度購入したAlexis Korner。Alexis Kornerのアルバムには『Alexis Korner’s Blues Incorporated』名義と『Alexis Korner』名義の2つが存在します。一番有名なアルバムは『R&B from the Marquee』ですが、古めかしいブルースということでパス。

特筆すべき話題は、レッド・ツェッペリン加入前のロバート・プラントとの共演アルバムがあると言ったところ。

『Alexis Korner’s Blues Incorporated』時代はDECCAのレーベルの頃ですが、音質と曲調があまりにも古臭いのでどうにも好きになれない。代わってこちらのアルバムの方が聴きやすいので推奨アルバムとなります。

アコースティック・ギターでブルースをやりたい人には合っているアルバムです。

TOPへ