ダイアナ・クラールを知ったのは、DSD関係を調べていたときに、『バット・ビューティフル』をDSDアップサンプリングの試聴用に使っていた音源を聴いて好きになってしまいました。
ジャズだからと言ってシナトラばかりではありません。YouTubeを通してアルバムの試聴をしましたが、評判のいいナット・キング・コールのカバーはいいとは思いませんでした。ウォールフラワーもオールディーズのカバーでどうして評価が高くなるのかは分かりませんが、クラールはやはりジャズを歌っているときが一番輝いています。
そんな彼女のアルバムの中で、とっておきの2枚をご紹介します。
This Dream of You

ジャケットの印象
クラールが撮影した写真がアルバム・ジャケットに採用されました。白と濃紺の組み合わせが印象的で、夜が深まっていく途中なのかそれとも夜明け前なのか分からないところがいい。ノスタルジーからなのかただ時が止まったままにも感じます。
音の特徴
ギターは恐らくフルアコを使用していると思いますが、ピアノの方が曲調的には静かで吸い込まれそうな音です。激しくswingするものではないですが、ビル・エヴァンスの『Moon Beams』に近いです。オーケストラはないですが、シンプルでもしっかり心を惹きつけます。
雰囲気・世界観
アルバムタイトル『This Dream of You』に全て込められている気がします。この曲はボブ・ディランの曲をカバーしたものです。ボブ・ディランがアコーディオンをメインにダミ声で歌っていたのとは違い、ピアノを主体として繊細にゆったりと歌い上げています。
過去を懐かしく回顧しているような曲調のものが多いです。
おすすめの聴き方・シーン
久しぶりの同窓会に参加する前に聴くのがいいでしょう。
総評
過去のアルバムに採用されなかった音源の中からチョイスされた曲集で、クラールも捨てきれなかった曲をアルバムにしたもの。制作当時のアルバム・コンセプトからは外れていたのかもしれませんが、彼女の魅力が詰まったアルバムです。
キャッチコピー
『郊外の夜の静けさ』
Metacriticスコア
| 71 | 一般的に好意的 |
| Metacriticスコア | 評 価 |
|---|---|
| 81~100 | 普遍的な称賛 |
| 61~80 | 一般的に好意的 |
| 40~60 | 賛否両論・平均的 |
| 20~39 | 一般的に否定的 |
| 0~19 | 圧倒的な嫌悪感 |
ザ・ルック・オブ・ラヴ

このジャケットの写真を見て綺麗な人だと思いました。そしてこのアルバムこそ彼女の人気を不動のものにしました。聴いて分かったのは、売れるものは売れるということです。
UHQCDでの購入でしたが素晴らしい音質です。サブスクの影響で物理的な音楽ソフトは、2030年には再生機器の生産中止から聴くことが困難になると予想されます。デジタルなのでCDであろうが通信であろうが差がないだろうと考えると思いますが、小さなところで音質は変化するものです。
ジャケットの印象
背景の白というか灰色のような色と光の歪みが面白く、クラールのスタイルの良さも分かるセクシーなジャケット。
音の特徴
柔らかい音色のオーケストラが主体で演奏されており、クラールの太くて低い音と微妙にマッチしています。
雰囲気・世界観
オープニングにいきなり『パリの恋人』の主題歌『ス・ワンダフル』を持ってきているので、格調高いアルバムなんだろうと思い聴いているとその通りでした。2曲目の『ラヴ・レター』はエルビス・プレスリーが歌っているのを聴いて以来でした。オーケストラが広大でこの曲を否が応でも盛り上げてくれます。
音の波に優しく包まれてしまい、時間と嫌なことを忘れさせてくれます。
おすすめの聴き方・シーン
学校や会社で嫌なことがあった夜に、静かに聴いてみてはいかがでしょうか。
総評
過去のヒット曲が散りばめられていて、オーケストラが優美になっているので、クラールの太めの声と力強さが微妙にマッチして夜聴くのに最適なアルバムになっています。
『ベサメ・ムーチョ』はビートルズのLET IT BEセッションで聴いて以来なので、私にとっては文句のつけようがない選曲です。静かな躍動感があり売れるのも当然でしょう。
キャッチコピー
『深まる秋の夜』
Metacriticスコア
| 69 | 一般的に好意的 |
| Metacriticスコア | 評 価 |
|---|---|
| 81~100 | 普遍的な称賛 |
| 61~80 | 一般的に好意的 |
| 40~60 | 賛否両論・平均的 |
| 20~39 | 一般的に否定的 |
| 0~19 | 圧倒的な嫌悪感 |





