Chet Baker名盤5選

2015年に初めて『Chet Baker Sings』を聴いたとき、名盤と言われる理由が分からなかった。トランぺッターだと思っていたのにボーカルがメインでしかも下手だと感じたからだ。

今ではそのボーカルも受け入れることができるようになった。でもトランペットの方がいい。Chet Bakerのトランペットを聴くと学生時代の放課後を思い出す。だからついつい夜に聴きたくなるのだ。

こんな人に聴いてほしい
  • マイルスのミュートトランペットに疲れた人
  • ゆったりした気分で余韻に浸りたい人
  • 何か考え事をしたい人

Plays the Best of Lerner & Loewe

ジャケットの印象

Chet Bakerのアルバム・ジャケットは基本的に本人が写っているのに、女性の肖像画とは非常に珍しいです。

音の特徴

やっぱりエバンスの繊細で物悲しいピアノは、耳に残るのでもう一度聴きたくなります。それにベイカーのトランペットがディレイをかけているようで別世界へ連れて行ってくれます。マイルスの突き刺さるようなトランペットばかりでしたので新鮮です。

ベースもドラム、ホーン系も一流のミュージシャンの演奏です。

雰囲気・世界観

夢心地の世界。とても甘い旋律でいつまでも聴いていたくなるアルバムです。

おすすめの聴き方・シーン

睡眠障害を起こしていたら、このアルバムを聴けば一発で眠れます。リラックス効果に絶大な威力を発揮するような音色です。退屈とかそんな意味ではないんです。ついつい心を許してしまう音楽なんです。

総評

1959年リリースのミュージカルで活躍する名ソングライター・チームのヒット曲をカヴァーした好企画盤で、ピアノにビル・エバンスが参加している。そしてリバーブがかかった音が妙に心に残る。どの曲も夢心地にさせてくれるので、嫌いな曲は全くない。

おススメの曲
  1. アイヴ・グロウン・アカスタムド・トゥ・ハー・フェイス
  2. ザ・ヒーザー・オン・ザ・ヒル
  3. アイ・トーク・トゥ・ザ・ツリーズ

キャッチコピー

『夢の中で鳴り響くトランペット』

AllMusic評価

3
Average
AllMusicスコア評  価
Masterpiece
Excellent
Strong
Good
Average
Mixed
Poor
Very Poor
Awful

Chet

ジャケットの印象

チェット・ベイカーはナルシストだったかもしれません。

音の特徴

ベイカーには歌って欲しくないので、トランペットだけのアルバムというのは貴重です。自分で自分の声に惚れこんだのか、周りの人に誑し込まれたのかボーカルは好きではないです。

3曲目の『IT NEVER ENTERED MY MIND』でケニー・バレルのギターが聴けます。オーソドックスなベースの『ポール・チェンバース』、ジャズ・ドラマーと言ったら『フィリー・ジョー・ジョーンズ』、マイルス時代のメンバーが集結しています。1959年はトランペットの音色に特別な変化なし。

このアルバムのあとに出た『Plays the Best of Lerner & Loewe』も幾分ディレイのような部分が強いが、トランペットの演奏方法に変化がなく優美な路線を踏襲している。

雰囲気・世界観

晴れた日に海の音が聴こえないところで、静かに海を見ながら佇んでいるシーンが目に浮かびます。

おすすめの聴き方・シーン

刺激を追い求めなくなったらこのアルバムを聴いてください。静かな人生を送りたくなってからでも遅くないです。

総評

1959年リリースでピアノにビル・エバンス、ギターにケニー・バレルという豪華メンバー。チェットの黄昏てしまいそうなトランペットが印象に残る。

おススメの曲
  1. イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド
  2. ティス・オータム
  3. セプテンバー・ソング

キャッチコピー

『静かな人生が一番さ』

AllMusic評価

4
Strong

Chet Baker Sings and Plays from the Film “Let’s Get Lost”

ジャケットの印象

一度撮った写真をくしゃくしゃにして戻したようなジャケットです。

音の特徴

オープニングからトランペットは相変わらず柔らかい音色、ベースはファズでもかけたような音で意外性からのスタート。やっぱり歌い始めてるし。

声質は好きではないが、アルバム制作に至っては飽きられない構成の一部になっているのは確か。ピアノがいいので許すことにしましょう。

雰囲気・世界観

虚脱感と無力感

おすすめの聴き方・シーン

会社の上司に力で捻じ曲げられたり時に聴いてください。心を落ち着けることができるでしょう。

総評

1988年リリースのChet Baker自身のドキュメンタリー映画用の音楽。軽やかなタッチのピアノとうねるようなベースが素晴らしい。全曲捨て曲なし。既に死を予感していたのかもしれません、1988年に死亡したので。

おススメの曲
  1. You’re My Thrill
  2. Daydream
  3. Blame It on My Youth

キャッチコピー

『私はナルシストではありません』

AllMusic評価

4
Strong

Live in Montmartre, Vol. 2

ジャケットの印象

どうしても自分のポートレートでないとジャケットとしてダメなのか。或いは撮影料が安く済むからという理由なのか。

音の特徴

オープニングの『But Not For Me』はベイカーの歌が邪魔すぎる。そのかわりギターがピカ一。ジャズギターとは思えないくらいソロを弾きまくっている。

2曲目から歌わずにトランペットに集中している。柔らかい音色で適度に厚みがあるので聴きやすい。ギターが曲に合わせて主張したり下がっていたりするので魅力的なライブになっている。

曲の変わり目に騒ぐ客がいるが人間の性ですね。3曲目でボーカル無しでswingする感じがいい。スローなものばかりだと飽きるから。ダグ・レイニーのギターは、ギターのビル・エバンスといってもいい繊細で多彩な演奏をする人です。

歌わなくていいのに、4曲目の『You Go To My Head』でまた歌い始めるし。この人のトランペットを聴いていたいのに残念です。でもこの人の歌がいいんだよねという熱烈なファンも多数いらっしゃるので、悪く言うつもりはないです。途中から歌を止めてトランペットを吹いてるし。

マイルスよりもベイカーのトランペットの方が好きなんです。ラストナンバーの『Just Friends』でまたベイカーがオープニングのような変な歌い方を始めたからムカつきましたが一瞬でした。あとはベースとギターの共演、トランペットが後から絡んできて最後はまた歌って締めくくります。

雰囲気・世界観

こじんまりとしたカフェでのリラックスした演奏。

おすすめの聴き方・シーン

このアルバムを聴いた後は表参道か銀座を歩きたくなると思います。

総評

チェット・ベイカーとギタリスト、ダグ・レイニーの再共演は、デンマークの名門クラブ、カフェ・モンマルトルで行われた。1985年のライブ録音。珍しくボーカル少な目なところがいい。そしてレイニーのギターテクニックとこの録音の良さに驚かされる。

おススメの曲
  1. ブロークン・ウィング
  2. ナーディス
  3. ユー・ゴー・トゥ・マイ・へッド

キャッチコピー

『自分は歌が上手いと思っている』

AllMusic評価

4.5
Excellent

Chet Baker Sings

ジャケットの印象

ただの写真に3色入れるだけで芸術的に感じてしまうものです。

音の特徴

1956年録音のベイカーの代名詞的アルバム。声も往年のかすれた声よりも瑞々しくていい。トランペットは普通過ぎる演奏。ボーカルはこの頃が良かった。

『My Funny Valentine』については、スティングのものと双璧をなす出来だと思います。

雰囲気・世界観

オルゴールのような歌であり演奏

おすすめの聴き方・シーン

オルゴールが聴きたくなった人には、このアルバムを聴くことをおススメします。それに近い感覚で聴ける音楽だからです。

総評

1956年リリースで非常に評価の高いアルバム。このボーカルには好き嫌いがはっきりするでしょう。ボーカルは別としてアルバムとしては良くまとまっている。5枚のアルバムの中で私の中では最下位ではあるが。

トランぺッターとしてアプローチするから最下位であって、ボーカリストとしてアルバムを聴けばいいアルバムだという評価に変わる。

おススメの曲
  1. Like Someone in Love
  2. My Funny Valentine
  3. The Thrill Is Gone

キャッチコピー

『この頃はトランペットよりボーカルの方が上手かった』

AllMusic評価

4.5
Excellent
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