1973年リリースのポール・マッカートニー&ウイングスのアルバム。プロデューサーはポール・マッカートニー。このアルバムは1975年グラミー賞で最優秀コンテンポラリー/ポップ・ボーカル賞/最優秀エンジニア賞を受賞します。
そして1975年グラミー賞でジョン・レノンはプレゼンターを務めます。この時に再会はなかったのかと疑問になります。WEBで調べてもそういった記事は見つかりませんでした。レコードで購入したときのライナーノーツもしくは書籍で再会したという文章を見た記憶はあるのに。

Dcc Compact Classics盤は稀に中古市場に出てきますのであったら買って後悔しないCDです。
レコーディング秘話——崩壊寸前からの生還
このアルバムが生まれた背景には、ウイングスの深刻な内紛があった。レコーディング直前、ギタリストのヘンリー・マカロクとドラマーのダニー・シーウェルがナイジェリア・ラゴスへの渡航を拒否し、突然脱退。ポールはリンダとデニー・レインのわずか3人でレコーディングに臨むことになった。
ラゴスを選んだのはポール自身の判断だったが、現地での状況も決して平坦ではなかった。スタジオ・エメケが期待していた設備と大きく異なり、現地で機材を調達しながら録音を進めるという過酷な状況だった。さらにポール本人がレコーディング中に気管支けいれんで倒れ、病院に担ぎ込まれるという事態も起きている。それでもポールはラゴスの熱気と喧噪の中で創作意欲を失わなかった。
オーケストラの編曲は途中からレコーディングに参加したトニー・ビクスターが担当し、ロンドンに持ち帰ってオーバーダビングで仕上げた。逆境を逆手に取ったシンプルな録音が、アルバム全体のタイトな質感を生んでいる。ポールの底力を見せた作品と言っていい。
1973年——ロック史の転換点
このアルバムがリリースされた1973年は、ロック・ポップ界全体が大きな変化の波にあった。
グラム・ロックがティーン層を席巻し、デヴィッド・ボウイの『アラジン・セイン』やT.レックスが話題をさらっていた。一方でピンク・フロイドが『狂気(The Dark Side of the Moon)』をリリースし、プログレッシブ・ロックが批評家・商業の両面で頂点を迎えた時期でもある。また、サザン・ロックを代表するオールマン・ブラザーズ・バンドが全盛期を迎え、イーグルスがカントリー・ロックで頭角を現し始めていた。
ポップ・フィールドでは、ビルボード・チャートの主役がスタジアム・ロックとソウル(スティービー・ワンダー、マービン・ゲイ)へと移行しつつあり、60年代的なバンド・サウンドは「時代遅れ」と見なされる空気さえあった。
そのような状況の中、元ビートルズのポール・マッカートニーには依然として高い期待とともに、厳しい目線が向けられていた。前作『Red Rose Speedway』は批評家から凡庸と評され、ウイングスという新バンドへの評価はまだ定まっていなかった。『Band on the Run』はそのすべてをひっくり返した。全英・全米でチャート1位を獲得し、ポールがビートルズ後もトップクリエイターであることを証明した一枚となった。
ジャケットの印象
刑務所の中で逃走中に発見されたというイメージ。ポールのことなので何度も撮り直しをしたと思います。
音の特徴
このリマスターの特徴は、ポールのリッケンバッカーのベースがとても良く弾むような音とアコースティックギターの音色がとても瑞々しいということに尽きます。また、『愛しのヘレン』を含む全10曲なのでDcc Compact Classicsはキャピトル盤のオリジナルマスターテープからリマスターしたと推測されます。
もしかしたらオリジナルマスターテープは全10曲でEMI盤は『愛しのヘレン』を除外してリリースしただけかもしれません。プロデューサーのポール・マッカートニーがよく承諾したものだと感心しますが。
| 評価項目 | 評 価 |
| 高音域 | |
| 中音域 | |
| 低音域 | |
| 総合 |
雰囲気・世界観
ジョン・レノンの最後のプレイボーイインタビューでポール・マッカートニー最後の輝き『The Long and Winding Road』と言っていましたが、ソロ活動に入ってからは明るいポップスばかりになってしまいました。このアルバムも良くできたポップスと言う評価です。
おすすめの聴き方・シーン
穏やかな気分の時に紅茶と一緒に聴いてください。
総評
このアルバムには2種類のアルバムがあります。EMIリリースとキャピトル(EMI傘下)リリースのものです。単純にキャピトルの方が『愛しのヘレン』1曲多く収録されているだけです。特別聴かなければいけないほどの名曲ではありません。興味がある人だけ聴いてください。
私が購入したものはDcc Compact Classicsがリマスターしたもので、『BAND ON THE RUN』を何度も聴くようになりました。30年以上前の高校生の頃にはレコードで購入しましたが一度聴いただけで退屈で聴かなくなりました。年齢のせいかもしれませんが50代の今ではいいアルバムだと思っています。
- Band On The Run
- Jet
- Bluebird
- Let Me Roll It
- No Words
キャッチコピー
『明るい方が人生楽しく生きれる』
AllMusic評価
| 4.5 | Excellent |
| AllMusicスコア | 評 価 |
|---|---|
| Masterpiece | |
| Excellent | |
| Strong | |
| Good | |
| Average | |
| Mixed | |
| Poor | |
| Very Poor | |
| Awful |





